こんにちは。機械技術部の今井です。
気づけば季節はすっかり進み、暑い夏を迎えました。
梅雨明けしたことで天候が安定し、アウトドア遊びの機運もいよいよ高まってきたように感じております。
弊社では新作として、ネックナイフをただいま開発中です。
商品名は…ネックニャイフ(仮)!
私自身は特にネコ好きではありませんが、初めて図面を見た時は素直に興味を惹かれました。
ネックナイフは、その名の通り首から下げて使うもので、非常にコンパクトであることが一番の特徴です。
ナイフの中ではかなりニッチなもので、電波ソーラー腕時計に対する機械式懐中時計のような感じでしょうか。
想定される用途がもともと限られる分、刃長やデザイン面で工夫のしがいがあるナイフジャンルです。
弊社の「ネックニャイフ」は2種類の外形を用意しております。
切っ先のとがった「スキナー」は、ブレードの背に親指の腹を添えるような持ち方で
木や竹を削る作業に向いています。
切っ先の落ち込んだ「ドロップ」は、人差し指を添えて突くような用途が合っているかと思います。滑り止めとして、背にジンピング(ギザギザのところ)があります。
なお、スキナーというと皮を剥ぐハンティングナイフが思い浮かびますが
「ネックニャイフ」は小さいため、同じ使い方はできません。
基本の鋼材として2種
VG-10鋼は切れ味の持続性に優れるため、フルフラットグラインドにて薄く加工しました。
一方ローカーボンステンレスは復元力が強く頑丈であることを生かせるように、背に厚みを残したホローグラインドで仕上げました。
スキナー、ドロップともにハンドルに肉球型の透かし彫りを施し、可愛らしいながらハイテク技術を感じさせるデザインとなっております。
「ネックニャイフ」で最もオススメしたい用途は、ずばり登山と渓流釣りです。
登山でナイフを使う機会は多くないと思いますが、それでも不測の事態やちょっとした場面でナイフは非常に有用です。
大型のものは重くかさばる上に威圧感があり、観光を兼ねた登山には適しませんが、ネックニャイフであればお守り代わりに丁度良いでしょう。
渓流釣りに関しては基本的に対象魚が小さいため、はじめから大きなナイフを必要としません。
マスの骨やエラは柔らかいので、このくらいのナイフで十分です。
沢登りや登山に近い要素もあり、荷物は軽量かつコンパクトにまとめたいところです。

首に下げずとも、カラビナやDカンを使ってリュックサックなどに取り付けることもできます。
使用者様にとって最適な方法を探していただきたいと思います。
サンプル品が完成した次の日、長良川水系の渓流に持ち込んでみました。
軽量であるため装備品の重量バランスを崩すことがなく、起伏のある岩場でも歩行を妨げることはありませんでした。レザーシースを含めても非常に薄く、うっかり存在を忘れてしまうほどに軽やかです。
薄刃のため切れ味に関しても十分で、軽作業の範囲内であれば特に不足は感じないでしょう。
この日は釣行の途中で雨が降り出しました。
シースは革製なので積極的に濡らすことは避けるべきですが、ブレードを含めて小雨程度ならばさほど気にすることはありません。
ローカーボンステンレスであれば、なおさら心配は無用です。
VG-10とローカーボンステンレスの無垢材を基本として、いくつかのバリエーションも考えております。
画像はチタンコーティングを施したサンプルですが、黒いブレードに1本のエッジラインが美しさを感じさせます(量産は未定です)。
サイズ感や重量、使いやすさなどで「ネックニャイフ」に勝る商品は既にあるかもしれません。
しかし趣味のものであればあるほど、感性に響くようなものを求めてしまうこともあると思います。
面白さへ振り切ったデザインの「ネックニャイフ」の登場で、お客様からどのような反応をいただけるのか、私たちも楽しみにしながら商品を作っていきたいと思います。
話は変わりますが、サビナイフのカラーハンドルとシースの販売を始めました(通販ページリンク)。
新規のカスタムオーダーではなく既にサビナイフをお持ちの方を対象としておりますので、これまでご愛用いただいており、ナイフのイメチェンやリフレッシュがしたいお客様は、研ぎ直しサービスと合わせてぜひご検討ください。
(新規サビナイフの購入はこちら)
その他、公式Twitter(X?X’s?)にて新製品やセール等の情報を発信しております。
プレゼント企画もありますので、フォローしていただけると嬉しく思います。
以上、新製品「ネックニャイフ」の紹介でした。
NYAIFE KITCHEN ブルーブレード 三徳包丁 ネコver

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