この記事は旧サイトで公開された記事の再掲載です。

2018年10月10日(土) 行ってきました「刃物まつり」
 

 今年も行ってまいりました。そうです「刃物まつり」です。昨年に続いて今年も訪~問でっす。ところが、な、な、な~んと、台風25号が接近、接近、大接近。これではまるで、台風を迎えに行って、一緒に青森に帰ってくるようなタイミングの悪さではありませんか。

まるで、今年の釣りのような間の悪さ。でも、「刃物まつり」訪問を毎年恒例の行事と決めた限りは何があろうと行くのです。行っちゃうのです。その熱意と鼻息に恐れをなしたか、台風が接近コースを少しばかり変えてくれたようです。おかげで若干の雨は降ったものの「刃物まつり」開催には影響がありませんでした。僕、持ってるなぁ。(笑)あっという間の2日間、今年もいっぱい楽しませていただきました。(感謝)

 会場での発見は、鋼材をクラッド鋼に変更、ハンドルをテーパードタングにした「キムンカムイ」やダマスカスブレードをミラーフィニッシュとした「キムンカムイ2」この2本はハンターである僕としては垂涎ものでした。その他にもたくさんのナイフたちを前に目をまるく見開きながら拝見させていただきました。新しくなった「キムンカムイ」シリーズはこれから始まる狩猟のレポートで紹介したいと思います。ご期待あれ!ナイスな仕上がりですよ。

 それと、何といっても「サビナイフ・キッチン」シリーズ。ますます楽しくなって登場したのが「パンダver」です。ハンドルが左右それぞれが黒白のツートンカラーになっていて、遊び心もベリィグッドです。ユーモラスな猫シリーズに加えパンダverもとても魅力的な存在となっております。本当に楽しかったなぁ。また来年お邪魔しま~す。

 「刃物まつり」から帰ってからも相変わらず釣りに行けない冴えない毎日、そんな僕を不憫に思った友人が、先日、釣りたての60センチオーバーのマダイを遠くからわざわざ配達してくれたのでした。(友あり遠方よりきたる。感謝!)

 本来であれば自分の釣ったマダイで捌きレポートを作成するところなのですが、今回は友人のご厚意に大いに甘えることとしました。「刃物まつり」で購入してきた「サビナイフ・キッチン2パンダver」の紹介や片刃仕様へのブレード変更が予定されている「逆叉」のテストの様子もお知らせしたかったのです。もちろん新鮮な紅葉マダイも食べたかったしね。(笑)

20181010①
「サビナイフ・キッチン2 パンダver」牛刀

パンダでマダイを捌きます。
「刃物まつり」当日にサプライズのお披露目とは、流石やるもんですねぇ。ついこの前まで、ニャ~ニャ~いってたら、今度はいきなり国民的人気者のパンダだもんなぁ。(笑)
20181010②
こちらが片刃仕様の「逆叉」プロトタイプ
ただの片刃ではありませんよ。
20181010③
まずは「逆叉」で捌いていきます。
カマ部分にエッジを食い込ませますが、エッジの入る感触が何ともいえません。片刃の食い込みの良さが活かされます
20181010④
凄いです。なんの抵抗感もありません。片刃を感じさせない?片刃です
20181010⑤
腹側からの捌きですが、エッジの感触がストレートに伝わってきます。腹骨を切るのも頗る良好です。

頭の落とし方のコツを紹介します。

小型のものであれば一刀両断でいけますが、サイズが大きなものになると無理は禁物です。

そこでワンポイント。頭の上部の出っ張った分厚い骨を避けて切ります。あとは中骨のつなぎ目にエッジを食い込ませてやると簡単に頭を外すことができます。

「逆叉」が新しくなります。今回、プロトタイプを使用しましたが、使用感はナイスベリィグッド!一般的な片刃形状とは一味違ったものに仕上がっています。片刃でありながらエッジラインがセンターにあるため、通常の片刃と違い食い込ませたときの切断ラインが反れることがなく真っ直ぐに切り込むことのできる優れた片刃仕様となっております。60(ロクマル)オーバーのマダイの頭を苦も無く見事に真っ二つにした実力は特筆ものです。

 「逆叉」進化論!両刃モデルから進化形片刃にスタイルを変えて登場予定。片刃でありながら両刃。両刃でありながら片刃。いったいどっちやねん?その答えはユーザーの皆さんが使ってみて答えを見出してください。この進化のおかげで「逆叉」のポテンシャルがより一層増幅されました。そのポテンシャルに敬意を表して「逆叉・鰭刃(キバ)」としてみました。

20181010⑥
今度は兜割りです。とはいっても、割るのではなく、あくまでも切るんですけどね。
まず、エラ側から下顎中央を切断します。食い込みが俄然違います。
20181010⑦
こんな感じで下顎を切り分けます。
片刃仕様ではありますが、エッジラインがセンターに設けられているので、食い込みが反れることがありません。
20181010⑧
上あごの真ん中からエッジを食い込ませます。
少しずつ力を込めながら、ゆっくり確実に進めます。
このとき、ブレードのヒルト側(ポイント側ではなく)で切ることをお勧めします。
エッジが反れることなく真っ直ぐに食い込みます。これってかなり凄いことですよ。
20181010⑨
硬いマダイの頭を見事に真っ二つにできました。
このとき、軍手などの着用をお忘れなく。
マダイの骨は硬く荒いので油断すると手を痛めてしまいますから
20181010⑪
パンダくんを使って腹骨をそぎ落とします。
このような捌きには矢張りキッチンシリーズが最適です。

片方が黒ハンドル、もう片方が白ハンドル。黒白ツートンといえば・・・。パトカーじゃあるまいし。って、おっや~?なんともユニークなアイディアではあ~りませんか
20181010⑫
皮を引きます。
ここでの注意は、このキッチン2シリーズではエッジの角度が1stモデルと少し違うので、エッジをまな板からほんの少し浮かせるように意識してやると綺麗に皮を引くことができます。
20181010⑬
こんなに綺麗に皮を引くことができました。
キッチン1stモデルはまさに包丁。キッチン2ndモデルはナイフ感覚、似て非なるものなり。
20181010⑭
側線の骨を除きます。
骨の感触を探りながら切っていきます。
20181010⑮
男節、女節に切り分けました。
マダイの脂がネットリとブレードに纏わり付きますが切れ味にはまったく影響なし。
20181010⑯
「逆叉」も使用してみます。
新片刃、なかなかです。骨に沿って無駄なく捌きができます。
20181010⑱
刀身の形に穿かれたブレードはそれだけで魅力的。
この型抜きされた刀身を「透身(すくみ)」と命名したいと思います。
僕の勝手な呼び名ではありますが。(笑)
20181010⑲
「逆叉」でもお刺身に仕上げます。
ブレード厚を感じさせない切れ味、いいんじゃないですか~。
狩猟が解禁したら、カモも捌いてみたいなぁ。
その使用感の良さが容易に想像できるだけに、ついニヤけてしまいます。
20181010⑳
お刺身と漬けとアラ煮の完成で~す。
おにぎりは〆のタイ茶漬けに。きざみ海苔と白ごまをお忘れなく。

久しぶりのマダイ三昧、御馳走さまでした。


ニャイフキッチンブラックブレード牛刀サーバルキャットver1